山国の空深曇りえごの花

歳時記を見ると「果皮には麻酔効果があり、搾汁を川に流して魚をとるのにつかわれた」と書いてある。そう言えば昔、今は亡き近所の悪ガキの下で遊んでいた頃、魚が取れると言うその悪ガキが仕入れて来た半端な知識での指導のもとに、我々子分はまだ青い木の実をせっせと石で叩いて潰した記憶がある。だが、小さいながらも魚影の濃い川だったが、流す量が少なかったのか、やり方が悪かったのか、結局一匹も取れなかった。そして、悪ガキからその漁の提案が出てくることは二度となかった。ああ、あれがエゴノキだったのかと知ったのは、俳句を始めてずいぶん経ってからだった、、、。(2016年夏詠)

「山国の空深曇りえごの花」への2件のフィードバック

  1. 牛二さんというと文学少年のイメージで川でそんな遊びをした事が有るとは意外でした。
    今は亡き悪ガキさんはどこでその知識を仕入れて来たのでしょう?
    私はエゴノキの存在すら知りませんでした。
    どこで手に入れたのか?肉桂の皮を誰かが持っていた事を思い出しました。
    お墓近くの場所だった事は覚えていますが、さて誰が持っていたかは忘れました。
    人それぞれ情報源や入手経路等異なるものがあったのだなと感心します。

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