風鈴の仕舞はれてゐる葬の家

私がここに住み始めた頃は、葬式は故人の家で行うのが普通だった。さすがに墓穴を掘るなんて作業は無かったが、町内の長老の指示に従って祭壇の準備やら飾り付けやら買物やらと動き回ったものだった。やがてそこに葬儀屋さんが入るようになり、葬儀屋さんの指示に従えば良くなってずいぶん楽になった。と思っていたら今では故人の家での式まで無くなってしまった。唯一残っているのは、亡くなられた当日に故人の家に集まって行うスケジュールの打ち合わせだが、密葬、家族葬ということになればそれも無しとなるだろう。掲句、その集合した故人のお宅での句、、、。(2014年夏詠)

「風鈴の仕舞はれてゐる葬の家」への2件のフィードバック

  1. そうですね、以前は葬儀は自宅があたりまえでしたね。
    我が家で最後に葬儀をしたのは自分が高校2年生の時、祖父が無くなった時です。
    近所の男衆・女子衆が寄っていろいろなお手伝いをされたものです。
    煮炊きも家で女子衆が行うので周りの家より暖かくなったせいか天井に近所中のハエが集まって来た事を覚えています。
    父の葬儀は葬儀場で行いました。
    もう家で行う事は無いですね。

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