昨年一月の句会、「あきさ亭」での句。テーブルの上には早々と菜の花が飾られている。BGMはバイオリンの曲。そんな中でしばらく句友を待つ、、、。(2019年冬詠)
投稿者: 牛二
初天神願い届けと太鼓鳴る
ちょうど拝殿前に来たときにドドン・ドンドコとお祓い前の大太鼓が鳴り始め、祝詞の声が聞こえて来た。そう言えば今日は初天神、境内奥の菅原神社の末社前には合格祈願のだるまの売場が設えられている。すでに売れたという事かだるまの数は少ない。受験生ガンバレよ!と、見かけた受験生らしき若者と母親の二人連れに心の中で声をかけた。昨年の初天神、、、。(2020年新年)
エメラルドグリーンの湖面冬の鳥
国道429号線沿いの旭川ダム、通る度に違う表情を見せてくれる。細い危険な所もあるのでゆっくりとは見えないが良い句材になっている。この日は数羽の鴨が浮かぶ見事なエメラルドグリーンの湖面、、、。(2019年冬詠)
冬の蔦裸に齢まとひけり
アイビースクエアの蔦、新芽が出るのはもう少し先。今は絡み合った太い茎が存在感のある老いた肌を見せている。恐ろしいぐらい、、、。(2019年冬詠)
間延びして遠きチャイムや冬ぬくし
思ったほど暖かくない毎日が続いています。こんなふうに詠めていた冬初めが懐かしい、、、。(2019年冬詠)
待春の眠りむさぼる川の鳥
また待春の句です。待ち遠しくてついつい使ってしまうようです。水鳥達も眠りながら北へ帰る日を夢見ているのかも知れませんね、、、。(2019年冬詠)
骨正月猫がねずみを咥へくる
二十日正月、正月の納め日と書いてある。骨正月とも言うのは正月用の魚の残りの骨で料理を作ったことからとも。昨年はこの日が我が家の猫の狩初め、大きなネズミを咥えて帰って来た。新聞紙を広げて食べる所を作ってやったり、褒めてやったりと大変だった。ちなみに今年は小正月が狩初め、雀を咥えて帰って来た、、、。(2020年新年詠)
三匹の侍然と着ぶくれて
去年まで朝の散歩で出会っていた散歩仲間らしい男三人連れ、どういう訳か今年は会わなくなった。一人は私より若そうながっしりした体格の男、一人は背の高いひょろりとした男、もう一人は一番年上らしい小柄な男。三人三様に着ぶくれて、横一列で歩いて来るとそれなりに絵になっている。すれ違う時に挨拶を交わすだけだが、会わないとなると気になる。どうされているのか、、、。(2019年冬詠)
待春の菓子舗ののれん菫色
句会への途中、国道を逸れて足守の古い街並を抜けます。その途中にある和菓子屋さん、いつも暖簾の色をチラッと見て通り過ぎます。さすが和菓子屋さん、暖簾の四季おりおりの色がきれいです、、、。(2019年冬詠)
コトコトと寒夜を急ぐ終電車
同じように走るのに始発の音は元気よく、終電の音は控えめに聞こえる。時々外に出て見るが、単線の一両だけの終電車、明るい車内にほとんど乗客の姿は無い、、、。(2019年冬詠)