寒雲に入りし機影を音が追ふ

大寒です。天気予報ではまた寒波が来るとの事です。大寒らしいと言えばらしいのですが、先日の雪がまだ残っています。雪も重なると心の負担になって来ますね。早く暖かくならないかなあ、、、。(2015年冬詠)

チェンソーの音は冬木の悲鳴とも

町中に住んでいるとチェンソーの音と言われてもピンと来ないでしょうね。もちろん田舎に住んでいても日常的に聞こえる音ではありません。掲句はたまたま散歩の途中で川向うの山の奥から聞こえて来たチェンソーの音です。ちょうど悲鳴を機械音に変換したような音、と言っても、、、。(2015年冬詠)

朱き実に声絞りきる冬の鵯

庭のクロガネモチの赤い実を目当てにヒヨドリが来ます。集団で来て一日で食べつくすのはもう少し先ですが、その先遣隊のようなものでしょうか。数羽が来て夕日の中でこれでもかと言うぐらいに声を絞っています、、、。(2015年冬詠)

冬朝日巨大煙突けむり吐く

ちょうど散歩の途中で遠くの小高い丘の上に新しいゴミ処理施設の白い煙突が見える。東の山上から出た朝日が最初に照らすのが西のその煙突あたりで、煙を吐く白い煙突の一帯が輝いて見える。煙突と言ってもいつも煙が出ている訳ではなく、朝はよく出ていると思っていたら、市の広報に実際は煙ではなく水蒸気で、大気の温度との関係で白く見えると書いてあった。なるほど最新の施設で煙はないよね、と一応納得はしたが、、、。(2015年冬詠)