寒雲に入りし機影を音が追ふ

大寒です。天気予報ではまた寒波が来るとの事です。大寒らしいと言えばらしいのですが、先日の雪がまだ残っています。雪も重なると心の負担になって来ますね。早く暖かくならないかなあ、、、。(2015年冬詠)

寒雲の速し風鐸鳴る空に

さすが一番札所、これから遍路を始めるふうな方を大勢見かけました。霊山寺は平地にあるお寺で、ここから始まるお遍路の、待っている厳しさなんぞ、微塵も感じられませんでした。と言えば叱られるかもしれませんね。風の強い日で、大きな音に視線を上げると、多宝塔の風鐸が風に揺れて鳴っていました。塔の指す空には走るように流れる寒そうな雲がありました、、、。(2011年冬詠)

朝日受く寒雲仏とも見えて

だいぶ日の出が早くなってきて、散歩の時刻にちょうど赤く染まった雲が見えるようになった。太陽はまだ山の向こうで、山は暗く、その上空だけが輝いている。そんな中で赤く染まった雲が、まるで仏像のように見えることがある。輝いた空がちょうど光背のようになり、なんとも神々しい姿に見えるのである。(2012年冬詠)