記憶はどんどん抜け落ちて行くものだけれど、どれが抜け落ちたのかわからない。それがせめてもの救いなのだろう、、、。(2024年春詠)
カテゴリー: 2024
蔦若葉覆ふ旧家の塀長し
車でよく通るところに旧家が何軒もならんだ場所がある。いずれも立派な門構え。その中の一軒、角地になっていて奥のほうまで長い塀が続いている。その塀を覆う蔦若葉の緑、、、。(2024年春詠)
春の夜のピンピンコロリてふ話
誰が言い出したのか、ひとしきり話題になって消えて行く、いつもの話。皆さんお互いに相応の年齢なので面白くもないか、、、。(2024年春詠)
うららかや親は寝転び子は走り
某公園の芝生広場にて、、、。(2024年春詠)
晩春の風に乗りくるジャズブラス
ちょっと離れた所にお寺があって、この時期になると「ぼたん祭り」がある。寺の境内に所せましと牡丹が植えてあって、お茶席やらいろいろな出し物が用意されている。その中に地区の中学校のブラスバンド部の演奏がある。その音が風に乗って我が家の庭まで聞こえてくるのである。なかなかの演奏で、それを聴きながらの庭いじりもこの時期の楽しみの一つになっている、、、。(2024年春詠)
落雁の噛めばほろほろ春の昼
季語の「落雁」は秋、この句の「落雁」は和菓子の落雁、、、。(2024年春詠)
晩春の猫ゐてカレーライスかな
何となく好きだった遠藤賢司の曲「カレーライス」。調べてみたら1971年の曲だった。三島由紀夫が割腹したのが1970年、歌詞の中にさりげなく入っている「誰かがお腹を切っちゃって」が三島由紀夫の事と気づいたのは実は最近の事で、そんな事とは関係なくノホホンと過ごしていた学生時代、、、。(2024年春詠)
春の雷猫の眼のまん丸に
雷はいつも突然、猫もびっくり。最近の天気予報、雷注意報が多い。昔と言うか少し前まではこんな事は無かったような気がする。これも自然環境の変化によるものなのだろうか、、、。(2024年春詠)
冷麺の幟旗出る春暑し
先日の天気予報、最低気温2℃、最高気温23℃、こうなるとさすがに着いて行けない。と思いながら見つけた昨年の句、もう忘れているけれど、暑かったんだろうね、、、。(2024年春詠)
早苗田の映す蒜山ゆるぎなし
もうそろそろではないでしょうか、と思う昨年の句。北のほうで始まって、2週間もすれば近くまでやって来ます。田植の季節、、、。(2024年春詠)