梅の花を見つけて立ち止まった道沿いにお宅の、閉まった窓の中から聞えてきたのは女性同士の話し声。しばらくとどまってゆっくりと花を観察したかったのですが、なんだか立ち聞きしているような気分になって、早々にその場を離れてしまいました、、、。(2018年冬詠)
月: 2020年1月
近づけば離れて川の浮寝鳥
川の中の数羽の鴨が羽根の中に首を入れて眠っている(ように見える)。脅かすつもりはさらさら無く、静かに側を通り過ぎようと歩いて行くと、どの鴨もその姿のまま静かに岸を離れていく。それも、こちらが近づいた分ほどの距離を、、、。(2018年冬詠)
明るくて暗くて雪の夜明かな
いつもと違う明るさ、暗さ。雪の積もった朝はいつもこんな感じ。これも昨年の句、、、。(2018年冬詠)
雪に跡今宵も猫の出掛けたる
どうやら今年は雪を見ないまま春を迎えそうな気がしています。掲句は昨年の雪の夜、、、。(2018年冬詠)
探梅の鳥の誘ひのまま奥へ
まだ早いと思いつつ出掛けてみた昨年の梅林、案の定梅はまだでしたが、、、。(2018年冬詠)
寒鯉の動かぬほどの動きかな
動いているような、動いていないような、水の流れがある所にとどまっているのだから少しは動いているのかな。それとも水底に張りついているのかな、、、。(2018年冬詠)
待春の重機の仕事見て楽し
川の向うで道路工事が進んでいます。もう三年目ぐらい、遅々とした工事です。散歩の途中で、どんな道が出来るのだろうと想像しながら、大きな重機が動くのを見ています。あと二年ぐらいはかかるのかな、、、?(2018年冬詠)
寒泳のプールの底にある日差
寒泳と言っても温水プールです。天気が良ければプールの底まで日差が差し込みます。泳ぎに合わせて模様が出来て光がゆれます。気分は魚、、、。(2018年冬詠)
冬深し愚図愚図空のまた翳り
冬らしい空、、、。(2018年冬詠)
いかめしき墓地の錠前実南天
倉敷美観地区、観龍寺から阿智神社へ抜ける道沿いの墓地。きっと名のある家の墓地ばかりなのでしょう、塀に囲まれて門扉には鍵がかかった大きな立派な墓地が続いています、、、。(2018年冬詠)