桜桃の夕日受くれば透き通り

掲句は昨年、今年は収穫「0」でした。花が咲いて、実がついて、そこまでは順調。その後みるみるうちに葉が伸びて実が落ちて、気づけば青々とした新樹に。天候のせいか、手入れの悪さか。あるいは、昨年見事なサクランボを頂き過ぎたからかも知れませんね、、、。(2023年夏詠)

ワクチンへ榎若葉のクリニック

コロナのワクチン接種に行ったクリニック、駐車場の隅に大きな樹がありなにやら表示した看板がある。予約時間に間があるので見学に。この場所は由緒あるお屋敷の跡、そこにあった樹齢何百年(年数を忘れました)かの榎をそのまま残してあるとか。何百年経とうと同じように芽を出し若葉を茂らす榎、クリニックにはふさわしいかも知れない。クリニックは改築された瀟洒な建物、、、。(2023年夏詠)

雨しとど山に点々朴の花

柔らかくて素直な朴の木には版画やら彫刻やらでずいぶんお世話になりました。その性格をそのまま花にしたような大きくて白い朴の花、好きな花です。掲句は昨年、雨中の散歩で見上げた山の所々に、、、。(2023年夏詠)

分け入りし深山間近に時鳥

四日ほど前の朝、今年初めての時鳥の声を聴きました。まだ雑音の少ない時間帯、遠くの山を移動しながら鳴いている感じの声でした。でもそれっきりです。数が少なくなったのか、聴力の衰えか、、、。掲句は昨年、車を止めた駐車場の、思わぬ近さから、、、。(2023年夏詠)