亀出でよ田螺も出でよ庭の池

アイビースクエアの一角に池があり、沢山の亀がいます。亀も嫌いではありませんが、なんだか違和感を感じるのは外来種のアカミミ亀だからだろうと思います。小さい時にはミドリガメとして可愛がられた亀です。言わば人間の犠牲になった亀ですね。田螺は?、いないだろうなあ、、、。(2017年春詠)

畳屋の前は休田花なづな

時々通る散歩コースに畳屋(の工場)があります。前は田圃です。一面に薺の花が咲いて風に揺れています。目立たない花ですが一面に揺れている様は見ごたえがあって好きです。その畳屋さん、休みが多いと思っていたらどうやら閉めてしまったようで、機械の音もラジオの大きな音も聞こえなくなってしまいました。ナズナ、通称ぺんぺん草、、、。(2017年春詠)

スケッチの指立てて描く春の雲

上手い下手は別として、自由に絵が描ける人を羨ましく思います。掲句は倉敷美観地区でのスケッチ風景、失礼とは思いつつのぞき見しました。今まさに色をつけようとしている所、指が立っているのは?おしゃれ?かな、、、。(2017年春詠)

手を上げて挨拶をして風光る

しまった大失敗。7年目に入っていました(12日)。とは言え、7年目ともなると感動もうすく、いつまで続けられるかなあ、と言った感じです、、、。そこでまたまた好きな季語「風光る」の句です、、、。田圃一枚隔てた向うにこちらを見ている人がいる。どうやら知り合いらしい。声を出すには遠すぎるのでそちらを向いて手を上げる。向こうも手を上げる。ちょっと冷たい風が心地よい。ただそれだけの事でした、、、。(2017年春詠)

霞立つ中国山地十重二十重

晴れていると遠くの山並が全部同じような緑に見えてしまうのですが、霞がかかると近くの山は濃く、遠くに行くほど薄い色に見えます。普段同じ辺りにあると思っていた山がずいぶん遠くにあったりするのです、、、。(2017年春詠)