階段のあれば昇降春の昼

今日は桜の句はお休みです。散歩する人にも人それぞれの理由があるのでしょう。散歩の土手から河原に降りる階段を何度も降りたり昇ったり、しばらく歩いてまた次の階段があると降りたり昇ったり、、、。(2021年春詠)

ひよつこりと師に遇ひさうな春の昼

昨年の3月22日、倉敷美観地区での句。ふっとそんな気がして句にした。この時 師が すでに余命いくばくもない状態だった事は後になって知った。定例の吟行句会の日だったから、あるいは夢うつつの中で魂だけが身体を離れて、近くを吟行されていたのかも知れない、、、。(2019年春詠)

コーラスをヨガを旧家の春の昼

しばらく行っていませんが、早島のいかしの舎、旧家の広い座敷がいろんな事に使われています。句会はもちろん、コーラス、ヨガ、コスプレの撮影会を見かけた事もあります。掲句は昨年の春、、、。(2018年春詠)

この猫も親戚すじや春の昼

ここに家を建てた頃は側を通る道路も通行量が少なく、捨て猫が何度もありました。それも毎年同じ毛並みの同じ顔の猫です。ある時ちょっと離れた酒屋さんに買い物に行ったら、なんとその捨て猫と同じ顔の大きな猫がいるではありませんか!出て来たお店の女将さんを見ると、あっ、いつも家の側を通るおばさんだ!なるほど、、、。その後ほかの人に聞いた話では猫好きのそのおばさんは実家がその酒屋さんで、毎日我が家の側を通って店を手伝いに行っているとか、、、。(2003年春詠)

掌を上に御仏春の昼

昨年春、父の十三回忌での句です。実家のお寺で少人数で慎ましく行いました。ありがたい読経を聞きながら見上げた先の大日如来坐像です。若いお坊さんですがよく勉強されていて、一生懸命わかりやすく説教をしてくださいます。少しだけと言いながら、こちらも本気で聞いていると、ついつい話が発展して行って、、、。(2015年春詠)