吟行にちょうど良い季節ですね、、、。(2016年春詠)
タグ: 蛙
鳥の声やめば蛙が雨来ると
天気予報は晴れですが、今日は穀雨です。雨は良い事もあれば悪い事もあります。地震の後の壊れた屋根を雨に備えてブルーシートで覆う作業を見たりすると、つくづくと屋根のある暮らしをありがたく思います。何か自然に人間が試されているような気さえしてきます、、、。(2015年春詠)
近寄れば鎌はごめんと蛙鳴く
活発に動くにはまだ気温が低いのだろう、蛙はまだ草の根元でじっとしていることが多い。土手の菜の花が育ちすぎて圧迫されそうなので、少し整理しようと鎌を進めるとなにやら悲鳴のような声がする。刈った菜の花を掻き分けると小さな蛙が出てきた。おいおい大丈夫か、とひっくり返してみたがどこにも傷はない。ああ良かった、と元に戻すとのそのそと四肢を使って菜の花の間へ隠れて行った。動きは遅い。草刈はもう少し待って、ということだろう、、、。(2014年春詠)
蛙出てたちまち雨を告げはじむ
いきなり鳴きだして、「おっ!蛙だ!」と思うだけで、本当はもっと前に冬眠から起き出しているのだろう。何はともあれ、そろそろ草刈を始めなければと鎌を研いでいると、「ここに居るぞ」とばかりに大きな声がする。蛙が鳴くと雨とは言うが、当たるも八卦当たらぬも八卦、ぐらいが楽しい。ヤン坊マー坊の天気予報は終わってしまったが、こちらはいつまでも続くだろう、、、。(2013年春詠)
鎌研げば蛙鳴きだす草の中
ちょうど去年の今頃まとめて詠んだ句から少し書きます。無職となって三ヵ月、思い立って家の裏の草刈をしたときの句です。当時の生活ぶりを詠もうとしたのですが、一年経って冷静に見直すと残らないものですね、、、。まずは鎌を研ぐところからです。もう十年以上使っている手に馴染んだ鎌です。買ったときには高かった、、、。<俄仕事-1>(2012年春詠)