乾びゆく大魚の骨や出水跡

昨年の豪雨から数日後の河原、洗われて凸凹になった河川敷公園のあちこちに大きな魚の死骸が転がっている。炎天に乾きつつひどい臭い、鳶や鴉も寄りつかないようだ。それでも怖い物見たさに近寄って観察するとほとんどが大きな鯰、中には鯉も、、、。(2018年夏詠)

出水禍の電車ゆつくり橋渡る

線路脇に住んでいると、通り過ぎる列車の音がいつの間にか日々の生活のリズムに入り込んでいる。時々、掲句のようなことであったり、いつもは通ることの無い列車が通ったりすると不思議とそのリズムの違いに気づくものである。いつまでも続く通過音に気づくと、長い修学旅行列車であったり、ミステリー列車であったりすると旅心を誘われて楽しいが、、、。今日から七月、梅雨ももうしばらく続くだろう、、、。(2013年夏詠)