厄除坂で転んでは意味がないとしっかり下を見て上った倉敷阿智神社の厄除坂、、、。(2020年春詠)
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花三分犬を待たせて樹を仰ぐ
当地では三分咲きには少し早いのですが、愛犬と歩いた昔を思い出しての句を、、、。(2020年春詠)
花冷の庭に大工が木端焚く
掲句は昨年の今頃、川向うに見える大きな純和風のお家、昔ながらの大工仕事なのでしょう、長い間金槌の音が続いていました。どんなお家になるのだろうと見ていたある寒い朝の景です、、、。(2020年春詠)
白木蓮散るやはらりと音のして
白木蓮は好きな花の一つです。手入れの行き届いた白木蓮も自然に任せた白木蓮もどちらも好きです。我が家にはありませんが、近くにある何か所かを覚えていて楽しんでいます、、、。(2020年春詠)
囀や自分で見えぬ耳の穴
賑やかになって来ました。鶯、雲雀、雉、目白、頬白、四十雀。早くも燕まで、、、。(2020年春詠)
ゆらゆらと日のある空を鳥帰る
古い句を整理していたら出て来た句です。仕事が面白かった頃です。たぶん仕事で疲れた眼を癒そうと会社の外に出てコーヒーでも飲んでいたのでしょう。ふと見上げた空に小さくなってゆく鳥の群が、、、。(1999年春詠)
野に生きるものの短命春北風
野に生きる動物は総じて短命と言えます。先日も散歩の途中でふと目をやると土手の途中に真新しい鼬の死骸がありました。土手の上で車にでもはねられたのでしょう。せっかく寒い冬を耐えて生きて来たのに、春になって死ぬなんて、、、。(2020年春詠)
トラックを除け春泥を一跨ぎ
散歩の途中にわずかに残る未舗装の道路。よりによってこんな所で近づいて来る大きなトラック。道路脇へ一歩避けようと上げた足の下に深い轍、慌てて降ろそうとした足をさらに向うへ運ぶ。アブナイアブナイ、あのまま降ろせば泥の中だった、、、。(2020年春詠)
彼岸西風誘はるるごと故郷へ
故郷がここから西方向にあると言う理由からでもないがこの時季の西風には郷愁を誘われる。今年も風に誘われて先日一足早く墓掃除とお参りを済ませて来た。今日が入彼岸、、、。(2020年春詠)
遠く鳴る始業のチャイム揚雲雀
仕事を辞めて十年目、揚雲雀の声を聞きながら朝の散歩をしていると、風に乗って遠くの会社の始業のチャイムが聞こえてきます。曲は聞きなれたウエストミンスターの鐘、どこの会社ともわかりませんが微妙に懐かしい響きです、、、。(2020年春詠)