風に散る、風に舞う、桜の一番美しいと思う時です。もちろん、アナログですね、、、。(2022年春詠)
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万遍に敷かれ風なき日の落花
これは風の無い日の落下、早朝の近所の桜並木です、、、。(2021年春詠)
飛花落花園児くるくる走りけり
通りがかりに見た幼稚園の風景です、、、。(2021年春詠)
鳥の来てつつき落花のまた一片
桜も残り少なくなりましたね。その桜をつついては散らすヒヨドリ、、、。(2020年春詠)
歩道まで枝張り出して飛花落花
高い塀の向こうのそれよりも高い桜の木、歩道の上に張り出して、、、。(2020年春詠)
鳥の影見えて落花のしきりなる
散り始めた桜並木の中に、ひとところだけ散り方の激しい所がある。よく見ると重なった花の枝の奥に何やら動くものが見える。と、気づいた瞬間にバタバタと鵯が飛んで行った。それでまたひとしきり激しく落花が続くのだった、、、。(2016年春詠)
一吹きに川面染めゆく落花かな
西川緑道公園での句をもう一句。どちらかと言うと咲き始めより満開を過ぎて散って行く桜を見るほうが好きです。掲句のような、風のひと吹きで川面を染めて行く景も好きですし、ひっきりなしに散り続く景を眺めているのも好きです。どちらにしろ短い期間ですね。また一年、、、。(2015年春詠)
病室の窓吹き上げて行く落花
三月に父の十三回忌を済ませました。早いものです。掲句は父が亡くなる少し前の高階の病室で、窓の外を眺めながら母が話してくれた事を詠んだ句です。母はその病院で父の前にも祖父や祖母を看取った事があるのですが、その時に見た窓の外を吹き上げてくる桜の景色が忘れられないと、コテコテの岡山弁で目を輝かせながら話すのです。この時が初めてでした、私の感性は母から受け継いだものだと認識したのは。私は、父がもう少しがんばってくれればまたその景色が見られるね、と、私もその景色を見たくて言ったのですが、結局桜を待たずに父は逝ってしまいました、、、。(2014年春詠)☆
朝鮮人受難碑落花しきりなる
西川緑道公園にある朝鮮人受難の碑、両岸の桜がしきりに散っている。昨年の4月10日の日付があります。近くにはヴィーナスの像や大きなメタセコイアの木もあり、緑道公園では比較的静かな一画です。11時過ぎでしたが、ベンチには落花の中でお弁当を楽しんでいらっしゃる方も何人か見かけました。碑文の中身までは読んでいませんが、かつて受難の時代があったことは想像するに難くないですね、、、。(2014年春詠)
落花舞ふ保母は園児に追ひつけず
吟行をしていると園児達を連れた保母さんによく会う。いつも大変だろうなあと思いながら見ている。先月の吉備路吟行でも一団を見かけた。ちょうど五重塔の下のトイレに入っている時に、外を通っていく声がした。「観光客の方がいらっしゃいますからね、ちゃんと挨拶してくださいね」「はあい」「はあい」・・・。私がトイレから出た時には一団はすでに山門のほうに向かっていたが、観光客が挨拶攻めにあっていた、、、。掲句は岡山西川緑道公園で見たグラウンド風景(2013年春詠)