ついこの間まで、日陰ばかりを探していたのに、もう日差が恋しい季節になりました。日差の中に居ると、なんだか懐かしいような気がします。何なんでしょう、この懐かしさは、、、。(2013年秋詠)
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深秋の日差爆ぜをる豆畑
日差の溢れている豆畑で、時折パチ、パチと音がするのは、熟れて収穫時を迎えた豆の鞘が乾いて弾ける音なんだろう。そろそろ収穫しないと豆が落ちてしまうのではないかと、素人考えでいらぬ心配もしてみる、、、。(2011年秋詠)
深秋と思ふ箒の音にさへ
秋が深まると、次第に音が消えて行く、というようなことは無いのだが、何となく静けさを増した夕暮に、遠くから箒の音が聞こえてくる、、、。(2012年秋詠)
深秋の見慣れし街に知らぬ道
元来が出不精で、普段は必要なところにしか行かない。道も一つ覚えたらたいていその道を通ってしまう。だから、たまに横道に反れようものなら、新鮮な風景に出会って驚くのである。見慣れていたのは表通りだけで、実はその裏にこんな風景があったのだと。掲句は津山吟行での句。かつて歩いた田園地帯が、いつのまにか住宅地になり、また知らない道が増えていた。(2010年秋詠)