踏切のあり白木蓮の見ゆる家

踏切で止まると右に家がある。よく手入れのされた庭。年に何回か庭師の姿を見かけるし、ご主人も時々手入れをされている。白木蓮がある。これも程よく手入れされた高さで生垣の向うに覗いている。咲き初めて散るまで、踏切で止まる度に何度も楽しめる。遮断機が下りていなくても長めに止まって見ていたい、、、。(2023年春詠)

白木蓮の一樹に光さそはれし

と言うことで今日より三年目に入りました。掲句、西川緑道公園の白木蓮、見上げるとちょうど樹の頂に太陽の光があたり輝いて見えた。まるで白木蓮の花が自ら光を誘っているような印象を受けた。白木蓮と辛夷、よく似ていて見分けが付かないことがある。辛夷のほうが少し花びらが薄く細め、白木蓮はぽってりとした感じ、、、。(2013年春詠)

白木蓮を一両過ぎて汽車止まる

初めての句会からの帰りに作った句。各駅停車の津山線は眠るにはちょうどいい。程よい満足感と疲れで案の定眠っていたらしく、車内放送に目覚めたのはだいぶ津山寄りの小さな無人駅だった。スピードを下げていく車窓からホームに咲く白い大柄な花が見えた。白木蓮だと気付くのと、ブレーキの音と、ちょうど一両分ほど行き過ぎて車両が止まるのと、わずかな時間の出来事だった。(2002年春詠)