牛小屋の跡の更地や実南天

南天の句をもう一句。木山神社に初詣に行くようになっておよそ25年ほどになります。行き始めた頃には参道脇のお家に注連飾りをした牛小屋があって、奥の暗がりに暗がりと同じような色の和牛が鳴いていました。その牛がいつしかいなくなり、注連飾りと牛の匂いだけの牛小屋を見て帰る年が何年も続きました。それが昨年、その牛小屋が跡形もなく無くなっていたのです。それも更地になって間がない土の色でした、、、。今年は、土の色が周囲と同化して、私のように牛小屋の匂いを楽しみにしていた人間でなければ、そこに牛小屋があったなんて分からなくなっていました。傍らの南天は今年も元気そのもの、葉も実も、、、。(2017年冬詠)

「牛小屋の跡の更地や実南天」への2件のフィードバック

  1. 母方の祖父の家は昔ながらの造りで台所から繋がる牛小屋が有りました。
    敷地の片隅には牛糞を発酵させている箇所も有り、発酵熱で湯気が出ていた事を思い出します。
    どんな匂いだったかはもう覚えていません。

    1. 私の実家も昔は玄関脇に牛小屋があったそうです。私が物心ついたころには別棟になっていましたが、昔は牛も大事な家族の一員だったのでしょうね。

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