穴まどひ逃げるが勝と隠れけり

軽トラックがやっと通れる棚田の道では、田の畦に上がって車をよけます。そこに居たのは先客の蛇でした。基本的には人間と争う気はありませんが、割り込んで来たのが好奇心旺盛な俳人とあってはなおさらです。こそこそと石垣の隙間に隠れてしまいました。案の定句友はその辺りを熱心に覗き込んでいましたが、時すでに遅く影も形もありませんでした。畦の草むらでゆっくり日を浴びて居たかったであろう蛇には悪いことをしましたね。<その5>(2009年秋詠)

「穴まどひ逃げるが勝と隠れけり」への4件のフィードバック

  1. 穴まどひ、これも俳句世界の言葉ですね。
    いろいろな言葉を誰が最初につくり、それが季語として受け入れられる仕組みはどうなっているのですか?

  2. 夏場の蛇には、こちらの腰が引けていますが、晩秋の穴まどひともなれば、どれどれとからかいに行く勢いです、私も。

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