節分や吹きつさらしの刃物砥

今週はまた真冬の寒さが戻ってくるとかで、そう簡単には春はやって来ないようだ。掲句の年の節分は寒風吹きすさぶ寒い日だった。近くのショッピングセンターの前にテントを張り、いつもの刃物砥が来ていた。包丁、鎌、農具等々、所狭しと並べられた商品の奥にグラインダーを置いて、年老いた男が包丁を砥いでいる姿はいかにも寒そうだった、、、。中学生の頃だったか、大きな自転車の後に砥石やもろもろの道具を載せて家々を回る刃物砥を何度か見たことがある。やはり(中学生の目から見ればかも知れないが)老人で、自転車のハンドルには足に紐を付けたペットのカラスを止まらせていた。なぜかその刃物砥とカラスの組み合わせが、絶妙に感じられたものだった、、、。(2012年冬詠)

「節分や吹きつさらしの刃物砥」への2件のフィードバック

  1. 子供の頃、我が家の前にもその刃物砥ぎが来ていました。
    洋裁用のはさみを砥いでもらっていました。
    カラスの名前はなんだったか?
    カラスに芸をさせていましたね。
    『1足す2は?』と聞いて『1』・『2』・『3』と数を数えて行くと『3』でカラスが飛び移っていました。
    おじいさんに見えたけれど実際はどうだったのでしょう?

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