雨の畦道を歩くと、植田に降り続く雨が、まるで鈴の鳴るようにチリチリと音を立てる。育ち始めた苗の周りに、水音の数の水輪が出来て、水音の速さで次の水輪に消されていく。苗は時たまぶつかる雨粒に葉先をゆらしながら、整然と並んでいる。心地よさそうに見える。(2010年夏詠)
渡辺牛二の俳句ワールド
雨の畦道を歩くと、植田に降り続く雨が、まるで鈴の鳴るようにチリチリと音を立てる。育ち始めた苗の周りに、水音の数の水輪が出来て、水音の速さで次の水輪に消されていく。苗は時たまぶつかる雨粒に葉先をゆらしながら、整然と並んでいる。心地よさそうに見える。(2010年夏詠)
植田なんて言葉も普段の生活では使わない俳句の世界の言葉でしょうか?
昔は近所が寄って何人もの人が田んぼに入って田植えをしたものです。
田んぼの土に足が入る感触、蛭にかまれた事等思い出します。
田植えに縁が無くなって何年経つのだろう?思いだせません。
はい、短い言葉で季感を表そうとする知恵だと思いますが、田植が終ってしばらくを植田と言います。
分けつを始めて、緑々して来た田圃を青田と言います。
ここにももうすぐ出てきます。
私も見るだけですが、農作業は昔とはずい分違いますね。
なにしろ我々の頃は、田植のための休みがあった時代ですからね(笑)。