道なりに行けば墓あり里の春

田舎に行けばどこも似たようなものですが、それぞれの家にほど近い場所に墓地があります。私の実家の今使っている墓地は、家から三百メートルほど離れた場所にあります。家のすぐ裏手にも古い墓地があるのですが、こちらは私が生まれる前から満杯で、私の曽祖父からはこの離れた墓地に眠っています。墓地までは川沿いにカーブしながら道が続いています。天気が良ければその道を、それぞれ花やお供えを持ってお坊さんと一緒に歩いて行きます。行き着くまで車にも人にも会わないようなところです。雑音の一切ない静けさの中を流れる水音や小鳥の声を聞きながら、それぞれの歩調で歩いていきます、、、。<その3>(2009年春詠)

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