ある朝散歩に行くと、川にいる鳥の数が急に少なくなっている。離れ離れに何組かの番は泳いでいるが、昨日まで居た賑やかな団体の姿はなく、静かである。当たり前のことだが、この日は毎年突然にやって来る。「雁風呂」という季語がある。雁は渡りの途中に波間で休むために木片を咥えて飛んで来て、その木片を海岸に置いておく。北へ帰るときにはまたその木片を咥えて飛んで行くので、海岸には北へ帰れなかった雁の数の木片が残っている。その残った木片を集めて風呂をたて、雁の供養とする。というのが「雁風呂」だが、実際のところはどうなのだろう。どれくらいの数の鳥が命を落すのだろう、と、毎年のことながら、少し感傷的になる日でもある、、、。(2012年春詠)
鳥が帰るのを身近で体験できる牛二さんがうらやましいです、