晩秋の晴れた空に何本もの飛行機雲が交差している。温度湿度の関係だろうか、とりわけ秋には多いような気がする、、、。(2018年秋詠)
投稿者: 牛二
日を浴びてあくびしてをり穴惑
今にして思えば、あれは欠伸ではなく威嚇だったのだろうか、、、。(2018年秋詠)
稲滓火の四方より攻め出会ひけり
都会では絶対に苦情が出るだろうと思う晩秋の風景。見ていて楽しいが煙が自分のほうに来ると煙い。四方の畔沿いに点けられた火が、ちょうど田圃の中央辺りで出会って、炎が急に大きくなる、、、。(2018年秋詠)
カーディガン後姿のでんと行く
会社の用事でちょっとそこまで、の女性だろう。追い越して行った後姿が立派だった、、、。(2018年秋詠)
孤独なる野に寝る猫や文化の日
河原の草の中で日を浴びながら気持ちよさそうに眠っている猫、時に羨ましいと思う事が、、、。(2018年秋詠)
地に出でてみれば闇夜や蚯蚓鳴く
蚯蚓が鳴いたり、雀が蛤になったり、俳句は面白い、、、。(2018年秋詠)
すぐそこに冬の来てゐる風の音
11月ともなればさすがに冬の近さが感じられるように、、、。(2018年秋詠)
名を知らぬ赤き一輪秋の草
草の名前などほとんど知らない。知らなくても俳句にはなる。とばかりに河原の草で一句、、、。(2018年秋詠)
晩秋の日向日陰の忙しなく
何となく雲の足が速くて、晴れたり曇ったり、入れ代わりが激しい。かと思うとその中にパラパラと時雨が混じったりする。冬が近くなった、、、。(2018年秋詠)
山荘の朽ちし看板そぞろ寒
某紅葉の名所にある立派な山荘、表は高い塀と門でいつも閉ざされています。庶民には縁のない物と思ってと、近寄る事もなかったのですが、昨年ふと見ると、門の上にかけてある山荘の名前を書いた看板がずいぶん傷んでいるのです。あれっ?と思って、脇の路地を入って様子を見ると、建物も庭もずいぶん荒れています。どうやら長い間手入れもされていない様子、、、。(2018年秋詠)