秋天に親子庭師の鋏鳴る

近所に親子で庭師をされている家がある。親父さんは私より少し年上で、かつてはサラリーマン、中年になって庭師に転職された。奥さんは私の勤めていた会社の先輩で、入社当時からお世話になったが、今は社長婦人と言ったところ(未だに私は「あんた」と呼ばれる)。息子さんは私がここに住みだした頃は確か高校生だった。私の自宅の庭は自分で手入れをするので未だかつて頼んだことがないが、この近所でもよく親子で仕事をされているのを見かける。それぞれが高い脚立の上で、微妙なリズムで響かせている二つの鋏の音が、心地よい、、、。(2013年秋詠)