秋の青空の下、物干しざお一杯に白いシーツが干してある、、、。(2023年秋詠)
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下は地獄組体操の秋天へ
身体が小さかったから下になることは無かったけど、上は上で恐怖。嫌いだったなあ。ふと思い出して、、、。(2020年秋詠)
解体の槌音高く秋天へ
数年前から良い仕事をするなあと注目していた某社、最近ではテレビでもCMを見るようになった。解体という言わば裏方の仕事だが、手際よくきれいな仕事をする。従業員にさぼっている姿が見られない、目が合えば会釈を返してくれる。時代のニーズもあるだろうが、なるほどなあと思っている今日この頃です、、、。(2017年秋詠)
秋天に親子庭師の鋏鳴る
近所に親子で庭師をされている家がある。親父さんは私より少し年上で、かつてはサラリーマン、中年になって庭師に転職された。奥さんは私の勤めていた会社の先輩で、入社当時からお世話になったが、今は社長婦人と言ったところ(未だに私は「あんた」と呼ばれる)。息子さんは私がここに住みだした頃は確か高校生だった。私の自宅の庭は自分で手入れをするので未だかつて頼んだことがないが、この近所でもよく親子で仕事をされているのを見かける。それぞれが高い脚立の上で、微妙なリズムで響かせている二つの鋏の音が、心地よい、、、。(2013年秋詠)
寝転べば秋天我に降るごとし
広い丘の所々にベンチが置かれている。屋外で寝転ぶなんて何年ぶりだろうと思いながら、寝転んでみた。晩秋の晴れた空以外に視界に入るものは無く、見つめているとしだいに、底なしの青さが自分めがけて降ってくるような、そんな感覚にとらわれた。津山グリーンヒルズ吟行での句。(2010年秋詠)
離陸機の大円描く秋天に
中国自動車道からは伊丹空港から離陸し、旋回して飛び去って行く飛行機が見えます。中国自動車道に限ったことではありませんが、離陸した飛行機が飛び去って行く姿には旅心を誘われます。まして、出張帰りの車中で、機体の背景が秋の夕空ならなおさらです。(1998年秋詠)