春昼のたつぷりと水使ふ音

近所から聞こえてきた音。蛇口から勢いよくバケツの底を打ち、その勢いのままに音の高さが低く変化し、溢れる寸前のところで蛇口がしまる。ほんの少し間が空き、その水を勢いよく丸ごと何かにかけるような音。少し間が空きバケツを置く音、また蛇口から勢いよく水が、、、。と、それが何度も繰り返される。まったく声は聞こえない。わざわざ見にも行けないのだが、その水の使いっぷりが何とも気持ち良く聞こえてくるのだった、、、。(2013年春詠)