今日が愛犬「もみじ」の一周忌です。俳人の性で俳句にした何句かを今日から書きます、、、。(2019年夏詠)
月: 2020年7月
白南風の山へと抜ける浦の路地
下津井吟行の思い出、、、。(2019年夏詠)
黄金蜘蛛増えて我が家の潤はず
黄金蜘蛛と言う名の蜘蛛、増えて困るのです。本物の黄金なら良いのですが、、、。(2019年夏詠)
鋸ひくや眼鏡の裏の粒の汗
これが厄介この上ない。滴る汗の粒が眼鏡の裏側にたまり、視界が次第にゆがんで来る。真っすぐに板を切ろうとしているのに、、、。(2019年夏詠)
行く地獄帰る地獄や蚯蚓這ふ
いまだに理解できないのが、朝からアスファルトの路上に出て暑い中を這うミミズ。その先には死しか無かろうに、、、。(2019年夏詠)
明易や踏切の音汽車の音
明易と言えるのももう少しか。少しずつ夜明が遅くなって来たが、それでも始発が通る時刻よりはずいぶん早い、、、。(2019年夏詠)
朝かなかな聞けば再び夢の中
あちこちから蜩の声を聞いたとの便り、こちらでは今年はいまだ聞けず、やはり梅雨が明けてからだろうか、、、。(2019年夏詠)
太陽の詰まりしトマト丸かぶり
遠い遠い記憶、日差に温められた畑のトマトを齧った時の、口中に広がる暖かい甘さ、、、。(2019年夏詠)
汗に風来る一杯の水旨し
汗にも良い汗と悪い汗がある。気持ち良く一仕事をした後の良い汗、その汗に風を感じながらの水が美味しい、、、。(2019年夏詠)
ふり向いて犬が待ちをり青田道
愛犬「もみじ」が亡くなってもうすぐ一年、そう思いながら句帳を繰っていると去年の七月にこの句がありました。おそらくこれが元気(そう)な「もみじ」を散歩の途中で詠んだ最後の句です。歩調を合せたり合わせられたりの散歩、懐かしい一年前の句です、、、。(2019年夏詠)