蝋梅の一枝柩を閉づる前

義母の葬儀は小さな部屋での家族葬だった。部屋に入ると線香とは違う香りが漂っていた。見ると祭壇に蝋梅が一枝挿してあった。「あ、これか、もう蝋梅が咲いているんだ」と思いながら手を合せた。その蝋梅を最後にそっと胸元に添えたのは義姉だった。もう一年、義母の葬儀での句、、、。(2019年冬詠)