阿智神社の拝殿前にでんと吊るされた新しい大注連縄、その注連縄を上で支えているのがこれも新しい真青な大竹、新しい藁の色と竹の緑、下がっている紙垂の白の対比が美しい。コロナ禍の一年、皆さまお世話に成りました。来年は良い年になりますように、、、。(2019年冬詠)
月: 2020年12月
仕残して雨となりけり小晦日
昨年の小晦日の句です。「こつごもり」「おおつごもり」言いにくい言葉です。子供の頃は「つもごり」と覚えていて本当は「つごもり」だと分かったのは歳時記を見るようになってからの事でした、、、。と、ここで終わる所ですが「まてよ?」と思って辞書を引くと、なんと「つもごり」も載っているのです。 つもごり【晦・晦日】「つごもり(晦)」の変化した語。国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988 と言う事は、、、。(2019年冬詠)
路地細し凍雲空を埋め尽くし
おや、こんな所に路地が、と店と店の間の細い路地に入ってみる。人一人がやっと通れる程度。すれ違いは出来そうにない。その路地の向こうには横切る人影が見えるから行きどまりではないらしい。上を見るとどの家も二階建てで、その上の空も同じく細い。寒そうな雲が埋め尽くしている、、、。(2019年冬詠)
数へ日の休み増えたる裏通り
昨年の倉敷美観地区での句。それでも表通りに出れば人もそこそこ、今年はコロナで人もまばら、、、。(2019年冬詠)
群鳩の羽音掠める冬の空
寒さに縮こまって歩いていると頭上でいきなり羽音の集団、見上げるとすでに通過して小さくなって行く鳩の群が、、、。(2019年冬詠)
壁一枚隔て霜降る音を聴く
寒い夜、、、。(2019年冬詠)
ストーブの煙一日吐き通し
最近時々薪ストーブの煙突を目にします。それ用に薪を積み上げてある所もあります。寒い日のそんなお宅の煙突からモクモクと出る煙、、、。(2019年冬詠)
オリオンを過ぎ音となる飛機灯り
夜空がきれいです。徒歩通勤をしていた頃はオリオンを見ながら帰るのが常でした。今は時々外へ出て夜空を眺めます。オリオンとそれに近づいて行く赤と緑の点滅灯、遅れて加わる飛行音、昔と同じです。感傷に浸りたいところですが寒いのですぐ家に入ります、、、。(2019年冬詠)
代官所井戸の真四角実千両
似たような赤い実が生る木で、上向きに実が付くのが千両、下向きに付くのが万両。千より万のほうが重いから下を向いて実が付く木が万両、なんて覚え方をして完璧と思っていたら似たような実が生る木に藪柑子(ヤブコウジ)があった。掲句の木は倉敷アイビースクエアにある代官所井戸の奥に見つけた赤い実の生った小さな木、藪柑子だったかも知れない、、、。(2019年冬詠)
一陽来復昇る朝日に手を合はす
昨日が冬至、いよいよ今日からは昼間が長くなって行きます。そう思って見る太陽のありがたい事!、、、掲句は昨年の冬至、、、。(2019年冬詠)