「あれっつ、もう一月の最後の日」。掲句は九年前の二か月を過ごした徳島を思い出しての句。出勤前の一人吟行に上った阿南公園、寒い年だった。今年はもう梅が咲いている頃だろう、、、。(2019年冬詠)
月: 2021年1月
寒雲の一つひとつが重さうに
寒い日。重そうな雲、、、。(2019年冬詠)
大霜の寒さが耳に極まれり
耳がちぎれそう、、、。(2019年冬詠)
山沿と平地の境霙ふる
今住んで居るのは「山沿いは雪、平地は雨となるでしょう」の天気予報の境あたりなのでしょうね。県北ですが皆さんが言われるほど雪は降りません、、、。(2019年冬詠)
だんだんと目覚めて冬の顔となる
始発が通ったら起きる。起きたらすぐにトイレと洗面、サッサと着替える。ようするに寒い事は身体が目覚める前に済ませてしまいます、、、。(2019年冬詠)
菜の花を愛でヴイオロンの曲を聴き
昨年一月の句会、「あきさ亭」での句。テーブルの上には早々と菜の花が飾られている。BGMはバイオリンの曲。そんな中でしばらく句友を待つ、、、。(2019年冬詠)
初天神願い届けと太鼓鳴る
ちょうど拝殿前に来たときにドドン・ドンドコとお祓い前の大太鼓が鳴り始め、祝詞の声が聞こえて来た。そう言えば今日は初天神、境内奥の菅原神社の末社前には合格祈願のだるまの売場が設えられている。すでに売れたという事かだるまの数は少ない。受験生ガンバレよ!と、見かけた受験生らしき若者と母親の二人連れに心の中で声をかけた。昨年の初天神、、、。(2020年新年)
エメラルドグリーンの湖面冬の鳥
国道429号線沿いの旭川ダム、通る度に違う表情を見せてくれる。細い危険な所もあるのでゆっくりとは見えないが良い句材になっている。この日は数羽の鴨が浮かぶ見事なエメラルドグリーンの湖面、、、。(2019年冬詠)
冬の蔦裸に齢まとひけり
アイビースクエアの蔦、新芽が出るのはもう少し先。今は絡み合った太い茎が存在感のある老いた肌を見せている。恐ろしいぐらい、、、。(2019年冬詠)
間延びして遠きチャイムや冬ぬくし
思ったほど暖かくない毎日が続いています。こんなふうに詠めていた冬初めが懐かしい、、、。(2019年冬詠)