昨年の二月の句会、一足先に着いて出句の準備をしていると表の引戸が開く音がして大きな声が聞こえた。帽子姿の句友、明るい。これが一番と即吟で、、、。(2020年春詠)
月: 2021年2月
ものの芽の動けば畑に人動く
しばらく静かだった畑に耕す人の姿が見え始めました。土が反され新しい畝が作られています。何が植えられるのかと、見るだけのこちらも楽しみです、、、。(2020年春詠)
露座売の無き川べりの余寒かな
昨年の倉敷美観地区の春、、、。(2020年春詠)
水草生ふ小さき小川に小さき渦
用水路から川へと流れる小川、一跨ぎに飛び越せるほどの幅です。でも飛び越しません。ちゃんと橋を渡ります、、、。(2020年春詠)
雑草のことに色濃し芝芽吹く
河川敷の芝生が芽吹き始めました。と思ってよく見ると緑色をしているのはまだほとんどが雑草、本格的な芽吹きにはもう一息です、、、。(2020年春詠)
風光る同じ形の屋根三つ
風光るはいかにも春らしくて好きな季語です。こんな日は歩いていてもついつい遠くを眺めてしまいます。広い田圃の向うに同じ形の屋根が三つ、私が住み始めたのと同じぐらいに出来た宅地の三軒です。どの家も同じように古くはなりましたが、同じように恙ない暮らしぶりが見える三軒の家です、、、。(2020年春詠)
梅の木の我より老いて花少し
実家の梅、父が子供の頃にあったと聞いた木だからかれこれ百年ほどになるのでしょう。さすがに数は少ないですが毎年花をつけてくれます。私の幼少の頃を知っている木だと思うからでしょうか、眺めているとなんだか語り掛けられているような気がしてくるから不思議です、、、。(2020年春詠)
春風や向きを南に風見鶏
昨日の風は春一番だったようですね。掲句は昨年、春一番ではありませんが暖かい南風、、、。(2020年春詠)
山芽吹く日向の猫の背ナのやう
最近はいろんな猫がいるから、昔の日本猫、それも雌の三毛猫ぐらいの背と言った感じかな、、、。(2020年春詠)
奪ひ合ふ屋根の天辺雀の子
寒い日もありますが鳥たちが元気になって来ました。雀も同じです。今までどこでおとなしくしていたのかと思うのですが、屋根の上が賑やかです、、、。(2020年春詠)