寒い日ですが今日は「雨水」。掲句は時雨にも春の余裕が感じられた昨年の今頃の句、、、、。(2020年春詠)
月: 2021年2月
野に一つ灯す明かりや黄水仙
洪水対策の工事で冬の間にきれいにされた河原に一つだけ咲く黄水仙がありました。周囲は背の低い雑草の枯草ばかり。まるでその中に明かりを一つ灯しているようでした。それが去年、一年後に期待していたのですが、一年経つと周囲の雑草のほうが大きくなって、、、。(2020年春詠)
うすらひや轍の深き水たまり
そう簡単には暖かくならないようです。明日あたりはまた氷点下になる予報が、、、。(2020年春詠)
横切りし白色レグホン春の路地
いきなり出くわしたもので驚いてしまいました。近所の路地です。河原で羽抜鶏に出会って驚いた事もありますが、それに比べると驚きは小さい、、、。(2020年春詠)
木蓮の芽のふくらみの数の夢
もうすぐと思いながら毎日見て通る他所の木蓮、、、。(2020年春詠)
ずるずると始発その次朝寝する
朝寝も季語なんだと、ずるずると蒲団の中で一句、、、。(2020年春詠)
疎水へと堰の水音風光る
散歩コースの終点に大きな堰があります。大川を斜めに堰いてその先の取水口が灌漑用の水路へと繋がっています。私が見るのはその堰までですが、そこから先の水路は江戸時代に出来た全長16キロに及ぶものだそうです。川土手を歩いて行くと堰の水音が遠くまで聞こえてきます。それと同時に白い壁となって堰を越える水流が見えて来ます。四季おりおりに楽しめますが殊に春になって上流の雪解け水が加わるこれからが見頃になります、、、。(2020年春詠)
外つ国に続く用水蜷の道
この用水もやがては海に、と、ふと壮大な事を考えてしまった散歩途中の句、、、。(2020年春詠)
億万の中の一つの犬ふぐり
身近にあるのに気づかない花。気づいた時にはすでに億万の中の一つの花、、、。(2020年春詠)
覚え無きものに鼾と春の夢
なんと言われようと、記憶にはないのです、、、。(2020年春詠)