柄杓を入れたままになっていたバケツに氷が張っています。水を使おうと柄を持つと薄い氷はほとんど抵抗なし、崩れた氷の欠片がそのまま柄杓の中に、、、。昨年の薄氷(2023年春詠)
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薄氷の気づけば消えて行くところ
寒い間は結構気にして確かめていた甕の氷、いつの間にか忘れてしまっています。そんなある日、ふと見た甕の水に氷、それもほとんど消えかけて、まるで解けかけたオブラートのような状態、、、。(2022年春詠)
薄氷烏つつきて確かむる
河原の水たまりに張った氷をつつく烏、まるで厚さを確かめているように見えるけれど、本当は水が飲みたいだけなのでしょうね、、、。(2022年春詠)
薄氷の圧せば縁より離れけり
いつまでも寒さが抜けませんね。毎朝バケツの氷を確かめるのですがまだ薄氷の日はまれ、柄杓が持ち上がらない厚い氷の日が多いです。掲句は昨年、、、。(2021年春詠)
薄氷の夜明けて凍り始めたる
戸外に置いているバケツの氷です。夜寝る前に見て凍っていると朝はガチガチになっています。寝る前に凍っていないと朝までに凍っても、入っている柄杓を動かせば割れるぐらいの氷になります。立春を過ぎる頃になると朝一番に見て凍っていなくても、次に出てみると微妙に凍っていたりします。薄氷、名前そのものの氷です、、、。(2021年春詠)
オブラートほどの光の薄氷
薄氷もだんだんと頼りない薄氷になって来ました。まるでオブラートのような光が、、、。(2020年春詠)
うすらひや轍の深き水たまり
そう簡単には暖かくならないようです。明日あたりはまた氷点下になる予報が、、、。(2020年春詠)
うすらひの縁より崩れ漂へり
凍っているんだか融けているんだか、つい触ってみたくなる薄氷、、、。(2020年春詠)
薄氷に粉砂糖ほど春の雪
傷んだ舗装路に出来た水溜りに氷が張っている。その上だけにうっすらと雪が、ちょうど粉砂糖をまぶしたように残っている、、、。これがもう少し寒くて雪がもう少し多いと、氷の所在が見えなくなる。こうなると危ない。無意識に載ったとたんに支点を失ってひっくり返り、後頭部を強打することになる、、、。(2013年春詠)
薄氷や田に新しき足の跡
暑さ寒さも彼岸まで。今日を境に春も後半へ、、、。(2001年春詠)