大霜の朝は野山はもちろん家々の屋根も真っ白です。そこに太陽が当たると一気に屋根の温度が上昇するのでしょう、霜が融けて水蒸気になってもやもやと昇って行きます。春の霜ならではの光景です、、、。(2020年春詠)
月: 2021年2月
尻上げてよいしよと潜る春の鴨
たぶんもう川底には水草の芽が出ているのでしょうね。鴨たちが日差の中でお尻を上げては潜って行きます。見ていて楽しい景です、、、。(2020年春詠)
うすらひの縁より崩れ漂へり
凍っているんだか融けているんだか、つい触ってみたくなる薄氷、、、。(2020年春詠)
恋猫の後姿に玉二つ
我が家の雄猫、先日一日だけ鳴きながら外を歩いていましたが、それっきり静か。それはそれで飼い主としては結構心配なのです。元は野良猫で年齢は不詳とは言うものの男の子は元気が一番です、、、。(2020年春詠)
冴返る耳の後もつま先も
昨日の立春は思わぬ寒さでした。春と思えば耐えられますが、寒い時は寒いですね、、、。(2020年春詠)
立春のピリリと朝の空気かな
掲句は昨年の立春、今年はこうじゃあ無いですね。いよいよ春。俳句と出会って良かったと思う事の一つは季節の先取りです。暖かくなるのはまだ先ですが、春と思えば同じ寒さも冬とは違うものです、、、。(2020年春詠)
白障子閉まり声する寺の庫裏
節分です。今年は寺にも神社にも節分の行事中止の貼紙が見られます。掲句は昨年、節分の日ではありませんがまだ”密”が言われない頃、いつもは静かなお寺の障子の向うから何人かの声が賑やかに、、、。(2019年冬詠)
遠ざかる影が寒さを背負ひけり
二月です。長期予報では平年より暖かいとの事、うれしいですね。とは言え今年はなんだか寒暖の差が大きいように感じます。一度暖かさを感じると続く寒さが応えますね、、、。(2019年冬詠)