倉敷観龍寺の山門を入ると正面に見える白障子、たいていピタリと閉まっていて物音はしない。この日はたまたま何やら話し声が。声のする障子の外に長居もできず、早々にその場を離れた、、、。(2021年冬詠)
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白障子閉まり声する寺の庫裏
節分です。今年は寺にも神社にも節分の行事中止の貼紙が見られます。掲句は昨年、節分の日ではありませんがまだ”密”が言われない頃、いつもは静かなお寺の障子の向うから何人かの声が賑やかに、、、。(2019年冬詠)
白障子何をせずとも時過ぎて
良いのやら、悪いのやら、いつの間にか時間だけが過ぎて行く冬の一日、、、。(2019年冬詠)
立て付けの隙間少々古障子
某所、先日書いた鼎談の句の建物です。とにかく古い。古くて魅力的、、、。(2019年冬詠)
粛々と続く鼎談白障子
喧々諤々と続く議論に何の事やら分からず「どうやら厄介な所に足を踏み込んだようだ」と一人上の空で座敷の向うの明るい障子を眺めていた。そんな時に思いついた実際とはまるで反対の句、、、。(2019年冬詠)
書き物の坊主障子を少し開け
たぶん書き物をしようと思ったら少しだけ暗かったのでしょう。少しだけ開いた寺の障子の向うに一心不乱に筆を走らせるお坊さんの姿。幸い天気の良い日でしたが、、、、。(2016年冬詠)
人声のもれ来る障子明かりかな
倉敷美観地区に隣接する観龍寺での句、天気が悪かったのかな、入口の障子に室内の明かりがほんのりと漏れ、何やら話し声が聞えてきた。いつ行っても静かなお寺、、、。(2013年冬詠)
禅寺のつぎはぎだらけ白障子
総社市の井山宝福寺には、母が近くの施設にいたので訪れる機会が多く、ちょっとだけ母を訪ねては、一人吟行に時間を使った。宝福寺の方丈は庭越しに眺められるだけだが、禅寺らしい佇まいの立派な方丈で、雪舟が鼠の絵を描いたのもこの方丈の中だそうだ。その方丈の庭に面した障子は、やたらとつぎはぎがしてあり、それがまた冬日の中で美しい光を見せるのである。たぶん単なるデザインなんだろうとは思うが、禅寺なのであるいは何か別の意味があるのかも知れないなあ。(2010年冬詠)