暖房の効いた部屋、着て来た防寒着を脱いで、さあ句会、、、。(2018年春詠)
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覚めかけの夢に止めの春の雷
激しい雨音に目覚めて時計を見ればまだ起きるには早い時刻。やれやれもうひと眠りとうとうとしている所に雷が一つ、、、。(2018年春詠)
門までの飛石伝ひ沈丁花
ずいぶん昔に聴いた歌に「沈丁花の匂いが部屋の中まで入り込んできて怒った君の顔までも眠たそう」という歌詞があり、それで知った沈丁花の名前ですが実物を知ったのはずいぶん後のことです。その沈丁花が今では我が家の庭にも一本、毎年暖かくなると匂って来ます。そしてなぜかこの歌詞を思い出すのです、、、。(2018年春詠)
ぐうたらな犬猫私春炬燵
暖かくなればなったで離れ難い炬燵、うとうとと至福の時間が、、、。(2018年春詠)
髪少し乱れひいなの官女かな
最近は町をあげてのひな祭りが盛んですね。県北では勝山、県南では倉敷、掲句は昨年の倉敷阿知神社の雛飾りです。先日句会への途中で足守を通りましたがここもおすすめのスポットです。派手ではありませんが狭い通りに沿った古い町並みに雛飾りがよく似合います。わき見運転は危険ですが、車のスピードを落としてゆっくり通り抜けるだけでも十分に楽しめますよ、、、。(2018年春詠)
春光の仰げば松の末に人
大原美術館の周辺の背の高い松、年に何度も高いはしごをかけて手入れされている。ついつい見上げてしまう高さ、日差がまぶしい、、、。(2018年春詠)
孕猫道横切るもゆつくりと
県南は早いなあと思った昨年二月の倉敷での景、我が家の居候の雄猫はいまだに恋の真っ只中のよう、、、。(2018年春詠)
春雪嶺山廬かくやと思ひけり
散歩の途中で眺める中国山地の山々、年に数回は見事な雪景色を見せてくれる。そんな景色を眺めていると飯田龍太の句集に載っている甲斐の山々の雪景色を思い出す。この景色だけ見ればたぶんそれに勝るとも劣らないだろうと思うのだが、、、。(2018年春詠)
水草生ふ鯉の尾びれに撫でられて
よく見ると水草もずいぶん早くから生えて来るものなのですね。今年気づきました。掲句は昨年、倉敷新渓園の池の水草です、、、。(2018年春詠)
鳥の声影となりたる春障子
遠い昔の記憶の中にあったような静かな時間、、、。(2018年春詠)