同年と見えて恩師や雪の果

還暦同窓会それにしても寒い日だった。雪のちらつく中での記念撮影、「雪は意外と大きく写るんですよ」と雛壇に並んで更に数分待たされた。おそらく全員が薄くなった髪を風に煽られ、顔の強ばった散々な写真が送られてくるのではなかろうか。やっとY先生にお会いできた。俳句に評をいただいたりしながら、お会いするのは卒業以来だった。先生は中学の頃より痩せられ、素敵な女性に変身されていた。ロビーに入って来られたときには同窓生の誰かかと思ったほどだった。案の定Y先生は人気の的だった。写真は先生方が先に帰られ、終盤にさしかかった頃、それぞれに重ねた歳が見えるので小さく。還暦同窓会は二度と来ない。地元に残りいつも幹事を務めてくれる方々に感謝。帰る頃にはまた雪が舞い始めていた。(2012年春詠)