岡山の中央公民館での句会は雪加の声でしばし中断した。私が雪加の声を聞いたのはそれが最初だった。窓の外のどこからか続くヒッツ、ヒッツ、ヒッツ、ヒッツと聞こえる声のリズムは、私にはまるで機械仕掛けか何かのように感じられた。句会が終り、外に出たのはもう夕方だった。公民館から後楽園の駐車場まで旭川沿いを皆さんと歩いた。歩いていく途中、内田百閒の公園があるあたりに、筒状の鳥の巣が落ちていた。大きめのコップといった形は、人工的に作ったようなきちんとしたものだった。急いでいたし、あえて足を止めることもしなかったが、家に帰ってネットで雪加を調べていると、今日見たのと同じ筒状の巣が載っていた、、、。(2009年夏詠)