山の中腹に離れ離れに見える家が数軒。洗濯物も見えるから、人が住んでいる。人の住んでいる家は見た目も違う。家も生きている、、、。(2021年春詠)
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遠く来て霞の中の我が家かな
展望台から、たぶんこの方向に我が家があるはず、と目を凝らす。この川がこう曲がって、あそこに見えるのがあれだから、微かに見えているあれが我が家だろうか?春の霞のせいか、老いて行く視力のせいか、我が家らしい小さな家がぼんやりと、、、。(2019年春詠)
人も野も包みて霞やはらかし
暖かくなったり寒くなったり、ではなく、暑くなったり寒くなったりで今年の春はどうなっているのでしょうね。ほどよく暖かい春が良いですね。と、都合の良いことを思っています。掲句は昨年のそんな一日、、、。(2017年春詠)
霞立つ中国山地十重二十重
晴れていると遠くの山並が全部同じような緑に見えてしまうのですが、霞がかかると近くの山は濃く、遠くに行くほど薄い色に見えます。普段同じ辺りにあると思っていた山がずいぶん遠くにあったりするのです、、、。(2017年春詠)
反古焚きのたなびく煙霞へと
煙が霞に変わるなんてことはありませんが、遠くの家の庭にたつ煙、その続きのように霞棚引く山並が、、、。(2017年春詠)
作州の盆地ぐるりと遠霞
作州は山国だからどこへ行っても盆地のようなものですが、その中央に位置するのが津山盆地になります。そのまた中央の南よりぐらいが今住んでいる辺りだろうと思います。だからもちろん四方は山ですが、山までは遠く結構広いのです。その四方の山々に霞がかかっている晩春、暖かくて霞の中央に居る私の頭の中にも霞がかかっている、、、。(2014年春詠)