深曇る空より垂れて棕櫚の花

昔は田舎ならどこにでもあったと思う。それは棕櫚縄であったり、葉っぱを使った蠅たたきだったりの需要があったからだろう。私の実家の前にも一本植えられていて毎年毎年伸びて行ったが、高くなり過ぎたのか、百姓を止めたからか、気づいた時には切られていた。掲句は車で走っていて見かけた棕櫚の木、傍にある廃屋の屋根よりも高く、花房の黄色が際立って見えていた、、、。(2018年夏詠)