春愁や猫の生涯想ひもし

野良猫の生涯は四、五年のものらしい。とすれば今我が家にいる猫も、すでにその半分ぐらいは消費している事になるのだろう。我が家に来る前は兄弟で河原の茂みの中で暮らしていたようで、野生そのものだった。その一緒に来た兄弟の一匹が亡くなったのが去年の今頃だった。ある日突然庭の木の下で死んでいた。外傷は無かったし来た時からいつも鼻水を出しているような猫だったから病死だったのだろう。せっかく餌に困らない環境を見つけたのに、一年もしない内に亡くなるなんて、、、。(2019年春詠)