やっと秋らしくなってきました。灯火親しとは言うものの、ベッド脇に増えてくる月刊雑誌、読み切らないうちに次の号が、、、。(2021年秋詠)
カテゴリー: 2021
猫は耳傾けてをり小鳥来る
寝ているように見えて耳だけが動く猫、、、。(2021年秋詠)
一羽降り後は次々稲雀
目の前の田圃、近くの屋根から零れるように一羽の雀、ちょっと間があり、残りの雀が続いた。私も一応は警戒の対象らしい、、、。(2021年秋詠)
ひとすぢの畦の続きの彼岸花
先日の台風の雨で急に彼岸花の茎が伸び始めました。莟に少し赤色が見えています。もうすぐです。掲句は昨年、稲刈後の田圃の向こうに見える彼岸花、、、。(2021年秋詠)
狭き道さらに狭めて葛の花
葛は強いですね。1日で1メートルは伸びると聞いたことがあります。気が付くと道まではみ出して、もう花が咲いています。勝てません、、、。(2021年秋詠)
堰開けて通す萍紅葉かな
稲が稔るのと一緒に浮草も色づいてくる。稲の誇らしげな色に比べて、こちらはちょっと寂しい。上流の田圃の落し水で用水路に出た浮草が下流の堰を越えられずに溜まっている。その堰の板を外して浮草を流してやる。しばらく行くとまた次の堰があるだろうが、とどまったり流れたりしていくうちに、いつの間にか浮草は無くなって行くから不思議だ、、、。(2021年秋詠)
蝉の声しだいに遠き九月かな
雨続きの中、さすがに蝉の声は少なくなりました。今聞こえているのはたぶん土手の桜並木あたり、耳鳴りほどの蝉の声、、、。(2021年秋詠)
秋暑し人つ子一人なき大路
台風のせいでしょうか、涼しくなりかけたと思ったらまた暑くなってしまいました。掲句は偶然の一瞬、人影の無い倉敷美観地区にて、、、。(2021年秋詠)
早起きの鵙あり一番列車来る
早起きと言っても鵙は明るくならないと起きて来ない。冬至に向かって朝はだんだん遅くなる。始発の通過時刻は変わらない。そうすると夜明と始発の通過が重なる頃と言えば、ちょうど今頃の句だったか、と昨年の句を自分で推理してみる、、、。(2021年秋詠)
初鴨の数へ十指の余る数
掲句は昨年、今年は昨日集団を発見。今年は十指では足りない数(十五六羽)でした。どんどん数が増えてくれると嬉しいのですが、、、。(2021年秋詠)