あああれは秋だったかと、久しぶりに思い出した、海岸に押し寄せる軽石の映像。自然現象とは言え、海辺の方々が気の毒、、、。(2021年秋詠)
カテゴリー: 2021
石割りしごとく一本櫨紅葉
ちょうど一つの石が割れたように見える。川原の石と石の隙間に、20センチにも満たないような小さな真っ赤な櫨紅葉を見つけた。当然葉っぱが青い時にも見えただろうに記憶にない。いきなり紅葉の櫨が石を割って生えてきたような感じ、、、。(2021年秋詠)
腰据ゑて豆選る漢秋日和
農家の広い縁側で男が一人、収穫した豆の選別をしている。笊が三つあるのは、選別前の豆と良い豆と虫食いの豆用だろうか。さして急ぐ様子もなく、男の手はゆっくりと動く。秋の日差があふれている、、、。(2021年秋詠)
日の出でて紅葉濃くなる山路かな
早朝の山道を走るとたいていは霧の中。時間の経過とともにその霧が晴れ、朝日が覗くようになる。カーブを曲がると途端に朝日を受けた木々に出会う事がある。それも紅葉真っ盛りの燃えるように輝く木々。しかしそれも僅かな時間、見とれる暇もなく次のカーブへ、、、。(2021年秋詠)
軒下の籠まんべんに唐辛子
軒下に吊るされた三段の網籠の網を透けて、まんべんに並べられた真っ赤な唐辛子が見えている。去年も見た風景、干された日の記憶はあるが、取り込まれた日は記憶にない。今年も同じ季節がやって来た、、、。(2021年秋詠)
参道はどんぐりの道ふめば鳴る
倉敷阿知神社の参道はどこもどんぐりの宝庫です。特に観龍寺側から上って行く道は、普通に歩いていても踏んでしまうほどです。今までに何個踏んでしまったことか、、、。(2021年秋詠)
緊急事態宣言解除秋日和
いつだったかと調べてみると昨年の十月一日、こんな句を残していました。今年も何となく落ち着いていますね。このまま消滅して行って欲しいものです、、、。(2021年秋詠)
鵯の声絞りきる夕日中
ヒヨドリ、賑やかな鳥ですね。年中いるような気がしますが、歳時記では秋、、、。(2021年秋詠)
水の秋川舟の影山の影
舟の影も山の影もまるで同じものがそこに逆さにあるように映って見える。秋の水は美しい、、、。(2021年秋詠)
身に入むや靴脱いで出す砂の粒
破れてもいないのに、どうして砂粒が入るのだろう?と思う事がありませんか。それもアスファルト舗装の道を歩いているのに、、、。(2021年秋詠)