鉄工所夜業の窓にアークの火

夏の間は、窓も大戸も開け放って、作業する姿が見えていた鉄工所も、秋が深まるにつれて窓も大戸も閉じられてくる。夜、残業を終えての帰宅途中に傍を通ると、閉じられた窓硝子のむこうに、溶接の青い火と飛び散る火の粉が煌めくのが見える。しばらく強く煌めいたかと思うと弱まり、また強くなる。その煌めきに合わせて、溶接の音が強くなり弱くなり、低く聞こえる、、、。(2001年秋詠)