久し振りに道を変えて歩いてみた。途中にある古いお家、かつては小柄な上品そうなお婆さんが一人で住まわれていた。生垣の間に何本か茶の木が植えてあり、冬になると隠れるようにして白い花が咲くのだった。亡くなられたと聞いたのはもう一年以上前になる。それから空家となっているのだろう、門の内の小さな庭には草が伸びている。生垣も、何だか知らない蔓性の植物が絡まっている。確か茶の花が、と思って見ると、あった!生垣の奔放に育つ他の木の間で、身を細めるようにしている茶の木に、以前と同じように隠れるように白い花が、数個、、、。(2018年冬詠)