はやくも四月の終り、春ももう少し、鳥の声に目覚めて春の夢は相変らずの中途半端、、、。(2020年春詠)
月: 2021年4月
出掛けぬと決めし一日昭和の日
一年後には「去年の昭和の日はコロナで・・・」と書けるかな、と思いながら昨年の昭和の日に詠んだ句ですが、そうはなりませんでした。今年も出かけません、、、。(2020年春詠)
雨風に声が声呼ぶ蛙かな
一匹が鳴きだすとあっちでもこっちでも、、、。(2020年春詠)
背の高き一樹まるごと藤の花
近くの神社の藤の花。花の時季になるとその存在感を示す。田圃一枚離れた道から見ると、高い木々の一番上のあたりが藤色に染まって見える。近寄って見ても芯になっている木が分からない、、、。(2020年春詠)
翻るお腹大きな朝つばめ
眼の前でくるりと向きを変えて飛んで行った燕、卵が入っているのだろう白いお腹が明らかに大きい。そう思って見ると飛ぶ姿に幸せが溢れている、、、。(2020年春詠)
葉隠に静かに雑に烏の巣
とうとう葉桜になったなあと思いながら見上げた桜の木の上に見つけたカラスの巣、太目の枯枝が乱暴に組んである。これが昨年見つけたカラスの巣。今年はその桜の木から少し離れたところにある枯れかかった大きな栗の木の上に見つけた。その巣についてはまた来年、、、。(2020年春詠)
先生のつましき暮らし豆御飯
ちょっと昔を思い出して、、、。(2020年春詠)
穴出でてすぐに輪禍の蛇となり
せっかく寒い冬を越して出て来たと思ったら、、、。一年を通すと輪禍の蛇はよく見るのですが、この時季に見るとよけいに憐れに感じます、、、。(2020年春詠)
きんぽうげ毒あるものの美しく
上を向いて桜ばかり見て歩いていたらいつの間にかキンポウゲが咲いています。この黄色はきれいです。子供の頃から毒があると教えられて離れて見ていた花です。ふと本当だったのかと、改めてネットで調べてみましたら本当でした。素直な子で良かった、、、。(2020年春詠)
晩春の鐘一つ鳴るぼたん寺
桜が終わると道端に「ぼたん祭り」の幟が立ちます。近くのお寺のぼたん祭りです。コロナ禍の今はどうか分かりませんが、それ以前は観光バスが何台も来て賑やかでした。そのお寺のほうからゴ~ンと一つ、、、。(2020年春詠)