私は平気ですが、嫌いな人は嫌いなんですね。高々10Cmほどの切れ端でも、、、。(2021年夏詠)
月: 2022年7月
炎昼の追ひ越してゆく陸上部
倉敷阿知神社の参道はトレーニングにちょうど良いのか時々高校生の集団に出会います。この時は後から来て追い越していった陸上部らしい一団です。さすがに元気で速い。次々に挨拶をしては追い越して行きます。挨拶を返すのが大変です、、、。(2021年夏詠)
山百合の一輪清し杉木立
学生時代の夏休みに自転車で中国地方を回った事があります。その時、確か萩から山陽へ抜ける山道だったと思いますが、大きな杉の林の中に一輪だけ咲く山百合の白い花が見えました。汗をかきながらペダルを踏んでいた時ですが、急に汗が引いて疲れが吹き飛ぶような感覚になりました。今は昔の古いお話です、、、。(2021年夏詠)
とうすみの一つ息する石の上
本当は息をしているわけでは無いのでしょうが、あの羽を開き閉じする動作のタイミングを見ているとついそんな気が、、、。(2021年夏詠)
いそいそと猫も主も梅雨晴間
梅雨が戻ったような天気なのでこの句を。思えば七夕と言えば星が見えない事が多いような気がしますね。夏休みに入っての月遅れの七夕ぐらいが星を見るには良い頃なのでしょうね、、、。(2021年夏詠)
全身に力蝮を打つ漢
朝の道に轢死の蝮の子が一匹、草原要注意の季節です。掲句は以前見た景を思い出して詠んだ句です。知り合いの農家の男性が畦道で大きな棒を何度も振り下ろす姿、遠くから見ても分かるその全身の力の入れよう、すぐに蝮と直感できました。後で聞くと確かにその通りでした、、、。(2021年夏詠)
開け放ち赤子泣かせる夏座敷
道路から数枚の田圃を挟んで家並があります。赤ん坊の泣き声がします。戸を開けた広い座敷の見える古い造りの農家、たぶんこの家です、、、。(2021年夏詠)
汗拭けば影も汗拭くアスファルト
今日ぐらいから暑さが少し和らぐとか。そうなって欲しいものですね、、、。(2021年夏詠)
日に向かふ暑さ日を背にする暑さ
行きは前から、帰りは後から、どちらも暑いのですが、、、。(2021年夏詠)
ちりちりにその身を捩り夏の芝
樹はその葉を落として旱に耐えます。芝は葉を捩るように細くして旱に耐えます。サンダル履きだとそのとんがった葉先が足をつついて痛いぐらいです、、、。(2021年夏詠)