今年はまだ見えていない、雄大な鯖雲。もう八月の終わり、、、。(2021年秋詠)
月: 2022年8月
風通る木蔭に拭ふ秋の汗
汗を拭った後の風は夏でも気持ち良いが秋はもっと気持ち良い。温度と湿度の微妙な関係かな。そこにまた秋の風の微妙な強弱がプラスされる。なんて理屈はどうでも良いが気持ちの良い木陰、、、。(2021年秋詠)
トラックを避け朝露の草に入る
最近散歩で通る土手の道を大きなトラックが通るようになって困っています。道を外れて草の中に入らないと避け切れません。朝露たっぷりの草です、、、。(2021年秋詠)
鬼やんま見てゐて見られゐるやうな
見事な大きさ、自信のある飛翔、鬼やんまは見ていて飽きないですね。そんな鬼やんまが先日裏の用水路に来て、チョンチョンと尻尾を浸ける、卵を産む動作をしていました。この用水路、冬には水が無くなるのです。それでも大丈夫なのかなあ、、、?(2021年秋詠)
踏切の音濡れ易き秋の雨
線路近くに住んでいるので日常的に踏切の音を聞いています。同じ踏切の音も雨の日に聞くと何となく濡れた音に、、、。(2021年秋詠)
すいつちよの命潰えてなほ青し
朝の散歩道にて、、、。(2021年秋詠)
ゆき合ひの空遠くあり月見草
夕散歩、、、。(2021年秋詠)
秋燕のくつ付きさうに濁り川
大雨で増水した濁流の川面すれすれに沢山の燕が滑空する。人間の眼には見えないけれど、たぶん餌になる虫が多いのだろうと推測できる、、、。(2021年秋詠)
朝の田に稗を抱へて仁王立ち
収穫前の稗抜き、見ていて稲作でこれが一番大変そう。ご苦労様ですと心の中で言って通り過ぎる、、、。(2021年秋詠)
鉄橋を渡りて長き秋の声
いつもより警笛が長いのは線路の先に障害物が見えたからだろうが、遠くで聞くとこの長さが心地よい。まさに秋の声、、、。(2021年秋詠)