川の向うで道路工事が進んでいます。もう三年目ぐらい、遅々とした工事です。散歩の途中で、どんな道が出来るのだろうと想像しながら、大きな重機が動くのを見ています。あと二年ぐらいはかかるのかな、、、?(2018年冬詠)
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水脈長く曳き待春の川の鳥
いよいよ待春の季節になって来ましたね。川の鳥たちも何だか余裕が出て来たみたいで、水の増えた川面を広々と使って泳いでいます。まだ北へ帰るつもりはなさそうですね、、、。(2018年冬詠)
待春や犬の抜毛の増えて来し
久し振りに犬の句です。犬も犬種によって抜毛にずいぶん差があります。プードルは全くと言っていいほど抜毛がありません。逆にラブラドールは抜毛の多い犬種です。普段でも多いのですが、年二回、夏毛と冬毛に生え変わる季節には大変でした。ブラッシングをした毛でクッションでも作ろうかとよく思ったものです、、、。(2018年冬詠)
待春の雨音傘に弾みけり
もうすぐ春と思えば雨音も、、、。(2017年春詠)
待春のざわめき満ちし絵画展
図書館に行ったら近くのホールで絵画展をやっていた。津山には美術館もなく、そうそう機会があるわけではないし、時間もあったので入ってみた。絵画教室主宰で入場は無料、出展者やその知り合いや家族らしい多くの人で賑やかだった。絵はそこそこ力作ぞろいで、絵が描けない私には羨ましいものだった、、、。(2015年冬詠)
待春の瀬戸の大凪小凪かな
四国勤務のころ、毎週渡っていた瀬戸大橋、余島のパーキングエリアでの句です。遅かろうと早かろうと、とにかく余島で止まって海を見ていました。あの年は寒かった。新年から雪の中を走って行った記憶があります。懐かしいです、、、。(2011年春詠)
待春の田にひとすじの煙立つ
眠りから覚めるように、少しずつ農作業が始まっている。休日になるとトラクターの音が響き、散歩の度に起された田圃の数が増えてくる。枯れきった雑草や残った藁屑を集めて燃やすのもこの頃、田圃から立ち上る煙を見ると春が近いことを感じる、、、。(2014年冬詠)
待春や声の元気な郵便夫
私が子供の頃の郵便配達は自転車でした。朝から配り始めて、一日かけて山奥の行き止まりの家まで配るのですが、私の家に来るのがちょうどお昼頃でした。だから郵便屋さんはいつも私の家でお弁当を食べていました。お弁当を食べて一服して、家の大人たちと世間話をして、それからまた出発して行くのでした。それは配達が自転車から赤いバイクに変わるまで続きました、、、。掲句、久しぶりに「郵便です!」の元気な声を聞いた時の句、もちろん「ご苦労様!」も元気に返しましたよ、、、。(2013年冬詠)
待春の顔の優しき仁王像
昨日で十句終わりましたが、ついでに四国での句を少し書きます。掲句は別の日に一番札所霊山寺へ寄道をした時の句です。仁王門の無いお寺もありますが、あればお寺で最初にお目にかかる仏像が、阿吽の形相で門を守る仁王様ですね。霊山寺には立派な仁王門があり、その門の前には、一番札所らしく遍路姿の人形が立っていました。仁王様は、こちらの心の持ちようかもしれませんが、ちょっと愛嬌のある優しい顔をされていました。霊山寺は、「れいざんじ」と読むのかと思ったら「りょうぜんじ」と読むのでした、、、。(2011年冬詠)
待春のビルの反射が正面に
昨日の続きのようになりますが、これも現役の時の句。春間近の陽光の反射を正面に受けてビルに向って歩いている、、、。俳句ってこういうものなんですね、、、。(2010年冬詠)