このところの暖かさでさすがの猫も炬燵の外側で寝っ転がっています。もっともその炬燵もすでに「火の無い炬燵」状態なのではありますが。眠っているのか起きているのか、話しかけると尻尾だけは器用に動きます、、、。(2022年春詠)
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猫一匹人間二人春炬燵
現在の我が家の陣容です、、、。(2022年春詠)
知らぬ間に日差傾く春炬燵
なかなか抜け出せないのが春炬燵、暑いと思いつつ入っているのだから始末が悪い。テレビなんぞ見ているとつい時間が経ってしまいます。傾いた夕日がちょうど座っている位置の側頭部ぐらいにじんわりと当たってくるのです。外を見ると真っ赤な夕日、まるで炬燵に入っているのを責められているような気分になります、、、。(2021年春詠)
広告の多き新聞春炬燵
なかなか炬燵を離れられません、、、。(2019年春詠)
ぐうたらな犬猫私春炬燵
暖かくなればなったで離れ難い炬燵、うとうとと至福の時間が、、、。(2018年春詠)
春炬燵何するでなく時流れ
いよいよ平昌オリンピック、細かいことは言わずに炬燵の中で何するでない時を過ごそう。見ているつもりがいつの間にか眠ってしまい、終わったあたりで目が覚めるのだろう。こんなことで良いのかご同輩、、、。(2017年春詠)
久闊を叙して足出す春炬燵
三月も今日まで。炬燵との別れも近づいて来た。掲句は昨年、久しぶりに訪ねた友人宅の春炬燵。挨拶が早かったか、足を入れるほうが早かったか、、、。(2016年春詠)
避暑避寒縁なき暮し春炬燵
結局のところ、炬燵ほど便利で経済的な暖房器具は無いのではないだろうか、と都合の良い事を考えながら冬の間を炬燵の中で過ごした。もとより避暑避寒に縁がないのは経済的要因によるところが大きいのだが。もうしばらくはお世話にならなければならない、、、。(2016年春詠)
春炬燵眠ればあの世近くなる
何となく出られないでテレビを見ているうちにいつの間にかうとうとしてしまう。テレビの音に気がつけばもう何十分かが経過して、見ていたシーンとつじつまが合わなくなっている。ああしまった、面白そうだったのに惜しい事をした。必要のない時に眠るのは、そのぶん生きている時間が短くなるのだから、考えてみれば勿体ない話だ。なんて野暮な事を考えながら、再びあの世のような時間に入って行くのでありました。日本に生まれて良かった、、、。(2015年春詠)
管理人呼べば出でくる春炬燵
津山市の城東地区にある作州城東屋敷、江戸時代の町家を復元した無料休憩所だが、管理を任されているのは地区の方らしい。いつも数人の方が居られるが、この時は入り口を入っても人影がなかった。ガラス戸の向うに灯りが見え、話し声が聞こえるので声をかけてみるが、笑い声に消されて聞こえないらしい。何度目かで「はあい」と返事があり、やおら立ち上がる気配。ガラス戸が開いて、出てこられたのはそこそこの老婦人。その後に大きな炬燵と、同じく同年代と思われる女性の姿があった、、、。(2013年春詠)